【2月26日 AFP】米国は25日、北朝鮮への制裁強化を目指す決議案を国連安全保障理事会(UN Security Council)に提出した。サマンサ・パワー(Samantha Power)米国連大使によると、北朝鮮に出入りするあらゆる貨物の強制検査を各国に求める前例のない措置も含まれている。

 米国が作成した決議案にはこの他、違法な物品を運搬している疑いのある北朝鮮籍の船舶の港湾利用禁止や、小火器の出入りを阻止するための武器禁輸強化も盛り込まれている。さらに、石炭や鉄、金、チタン、希少鉱物、ロケット燃料を含む航空燃料の北朝鮮への輸出も禁止される。

 パワー国連大使は決議案提出後の記者会見で「決議案が採択されれば、北朝鮮に対して明白で断固たるメッセージを送ることになる」と述べた。

 北朝鮮は先月6日に通算4度目となる核実験、今月7日にはロケットの打ち上げを実施。いずれも北朝鮮による核と弾道ミサイルの開発を禁止する国連決議に違反したものだった。

 これを受けて国連安保理は新たな制裁を科すことで一致。7週間にわたって困難な交渉が続けられてきたが、北朝鮮の唯一の同盟国である中国と米国がようやく制裁内容で合意した結果、今回の決議案の提出に至った。(c)AFP