【2月26日 AFP】ラグビーの世界最高峰リーグ「スーパーラグビー(Super Rugby)」の開幕を控えるサンウルブズ(Sunwolves)は、数日前にようやく最終登録メンバーの発表にこぎつけ、忌引で帰国していた指揮官もどうにか間に合うなど、厳しい状況の中で船出を迎えている。

 27日の開幕戦でホームにライオンズ(Lions、南アフリカ)を迎え撃つサンウルブズは、アルゼンチンのジャガーズ(Jaguares)と南アフリカのキングズ(Southern Kings)を加えて今季から18チームに拡張されたスーパーラグビーで酷評されるのは避けたいところだ。

 サンウルブズは先週、マーク・ハメット(Mark Hammett)ヘッドコーチ(HC)の母親が亡くなり、指揮官が合宿地の沖縄を離れなければならなくなる事態に見舞われた。ハメットHCは26日にも帰国する予定となっている。

 2013-14シーズンにメルボルン・レベルズ(Melbourne Rebels)でスーパーラグビーを経験し、サンウルブズの主将を務める堀江翔太(Shota Horie)は、「ディフェンスがカギになるだろう」と話している。

「そのことを意識して大会に臨み、チーム一丸となってプレーすることが重要になる」

 登録選手とコーチ陣の指名が昨年12月下旬にずれ込むなど準備段階から混乱がみられる中、サンウルブズは南半球の各強豪チームを相手に苦戦すると予想されている。

 ハメットHCは、トップリーグでプレーする浅原拓真(Takuma Asahara)と、ニュージーランド州代表選手権のITMカップ(ITM Cup)のタスマン(Tasman Makos)でプレーしたビリアミ・ロロヘア(Viliami Lolohea)の追加招集を含め、最終登録メンバー39人を22日に発表したばかり。また、一連の最終指名で加わったバックス/スキルコーチの田邉淳(Atsushi Tanabe)氏は、スーパーラグビー初の日本人指導者となった。

 リコーブラックラムズ(Ricoh Black Rams)に所属するアマナキ・ロトアヘア(Amanaki Lotoahea)が故障で登録解除となる一方で、俊足が武器の山田章仁(Akihito Yamada)も今年のリオデジャネイロ五輪に出場する7人制ラグビーの代表チームでプレーするため、シーズン序盤にチームを離れる可能性がある。

 サンウルブズは、13日に行われたトップリーグ選抜との強化試合で52-24で快勝したものの、ライオンズを脅かすと思われるほどの強さは発揮できなかった。(c)AFP/Alastair HIMMER