【2月24日 AFP】ボリビアで23日、エボ・モラレス(Evo Morales)大統領の4選を可能にする改憲の是非をめぐり今月21日に行われた国民投票の公式結果が発表され、反対票が賛成票をわずかに上回り、モラレス大統領の4選目の道は閉ざされた。

 選挙管理委員会が同ウェブサイトで行った発表によれば、開票率99.49%の時点で反対は51.31%、賛成は48.69%だった。モラレス大統領が選挙で直接敗れたのは政権の座に就いた2006年以降で初めて。現在の任期は2020年に終了する。モラレス大統領は国民投票で改憲が否決されれば4選をあきらめる用意があると表明していた。

 今年1月に、スペインから独立した1825年以降のボリビア大統領として在任期間の最長記録を更新したモラレス氏は、「21世紀の社会主義」を推進する南米諸国の左派首脳の一人。大統領に2度再選され、ボリビアに経済成長をもたらした。

 その一方で汚職への関与や無駄な歳出について批判も受け、元交際相手が勤務する中国のエンジニアリング企業CAMCが有利な条件の契約を結べるよう影響力を行使したとしてモラレス大統領の支持率は下がっていた。

 アナリストのアンドレス・トレス(Andres Torres)氏は、国民投票の敗北を受けてモラレス氏は残りの任期に難しい政権運営を強いられ、与党内で「モラレス降ろし」が活発化する可能性があると指摘する。その一方でコンサルティング会社ユーラシア・グループ(Eurasia Group)は、国内経済が比較的好調なことから近い将来ボリビアが混乱に陥るとは考えにくいとしている。(c)AFP/Raul BURGOA