【2月24日 AFP】同性カップルに対する差別発言で、米スポーツ用品大手のナイキ(Nike)から契約を打ち切られたプロボクサーのマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao、フィリピン)に対し、複数のスポーツ用品企業が、スポンサー契約を打診していることが分かった。

 ゲイのカップルは「動物以下」というパッキャオの発言を受け、米国のスポーツ選手やLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)コミュニティーを中心に、世界中が猛反発。ナイキも、発言は「忌まわしい」としてパッキャオとの契約を打ち切っていた。

 しかし23日、パッキャオのビジネスマネジャーを務めるエリック・ピネダ(Eric Pineda)氏はAFPに対し、具体的な社名は出さなかったものの「すでにいくつか話がある。彼ら(パッキャオ陣営)は実際にいくつかの企業と交渉中だ」と明かした。

 ピネダ氏は、「数百万ドル規模の」ブランドが、ナイキに代わって用具のサプライヤーを務めることになるだろうと話した。また、騒動を受けてパッキャオのコマーシャル起用を中止したフィリピンの企業は一つもないと話している。

「彼らはこれからもマニーを支援する。マニーのパンツを見れば一目瞭然だ」と言うピネダ氏は、パッキャオのトレーニングウエアに入っている企業のロゴを見てほしいと訴えた。

 フィリピンの国民的英雄であるパッキャオは、自動車やバイク、車のバッテリー、ピザ、ビール、銀行、さらには不動産会社など、さまざまな製品やブランドのコマーシャルに出演し、財を成した。

 パッキャオは、4月に米ラスベガス(Las Vegas)でティモシー・ブラッドリー(Timothy Bradley、米国)との引退試合を予定しており、現在はその試合へ向けた準備を進めている。(c)AFP