【2月20日 AFP】アフリカ中央部の内陸国ブルンジで、5歳のアルビノ(先天性色素欠乏症)の少女が自宅から連れ去られ、手足を切断された遺体で見つかった。当局が19日、発表した。呪術に使用する目的だったとみられている。

 AFPの取材に応じた地元当局者によれば、武装した男たちが今月17日午前1時(日本時間同8時)ごろ少女の自宅に押し入り、両親を襲って少女を連れ去った。

 事件発生直後に少女の両親から知らせを受けた近隣住民らが男たちを追跡したところ、手足を切断された少女の遺体が見つかったという。「男たちは少女の腕を1本、持ち去っていた」と当局者は述べた。

 誘拐殺人事件として捜査が始まったが、少女の自宅から金品は何も盗まれていなかったことから当局は、襲撃犯らの狙いが少女だったことは明らかだとしている。

 アフリカの一部の国々では、遺伝子の変異による色素欠乏のため肌が白く髪が黄色いアルビノの人々が殺害され、体の一部が呪術に使用される事件が後を絶たない。ブルンジでは2008年以降、20人以上が犠牲になっている。

 ブルンジでこの種の事件が起きたのは2012年以来4年ぶり。4年前の事件は首都ブジュンブラ(Bujumbura)からあまり離れていない場所で起きた。

 アルビノの人体は隣国タンザニアで高値で取引され、呪術によく利用される。赤十字社(Red Cross)によれば、完全にそろった骨格に7万5000ドル(約840万円)の値が付く地域もあると言われているという。(c)AFP