第88回アカデミー賞、よりオリジナルに近づいたオスカー像
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【2月18日 AFP】米アカデミー賞(Academy Awards)で受賞者に手渡されるオスカー(Oscar)像が、今年の授賞式を前に手直しされた。ハリウッド(Hollywood)の黄金時代に授与されていた同賞の「美術品としてのルーツ」に立ち返るという。
アカデミー賞側によると、世界で最も知名度の高いオスカー像は、その特徴的な24金メッキは継続されるが、ピューター(白目)合金鋳が、1929年に初登場した際の像に使用されていた青銅に変更され、それに伴い製造業者も変更されたという。像を制作するニューヨーク(New York)の工房は、彫刻家ジョージ・スタンレー(George Stanley)が手掛けたオリジナルのオスカー像をデジタルスキャンし、3Dプリント技術を用いて詳細に再現したという。
アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)の代表を務めるシェリル・ブーンアイザック(Cheryl Boone Isaacs)氏は声明で、「21世紀の技術のおかげで、オスカーの誇り高い起源に敬意を表することができる」と述べている。
オスカーとして広く知られているこの像だが、その正式名称は「Academy Award of Merit」で、愛称の由来については現在も議論の的となっている。
過去には女優のベティ・デイヴィス(Bette Davis)が、最初の夫のミドルネームに因んでその愛称をつけたと主張したが、後に主張を撤回したこともある。
よく知られているのは、アカデミー賞の当時、司書で後に事務局長となるマーガレット・へリック(Margaret Herrick)氏が、この像を初めて見た時に叔父のオスカーに似ていたことからそう呼ぶようになったという説だ。
1929年以降、約3000体が授与されたオスカー像。新たな像は、今月28日に開催される第88回アカデミー賞の受賞者に手渡される。(c)AFP