ソープ氏、心の病気は「10代から」 苦しむ若者にエール
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【2月18日 AFP】競泳界の伝説であるオーストラリアのイアン・ソープ(Ian Thorpe)氏が、うつ病に苦しめられた過去について語り、10代の頃から心の問題を抱えていたと明かした。
五輪で計5個の金メダルを獲得しているソープ氏は、一昨年、豪シドニー(Sydney)の通りを放心状態で徘徊(はいかい)していたところを保護され、リハビリ施設で治療を受けていた。
33歳のソープ氏は、以前の自分は周囲に対して問題を隠していたと認めたものの、現在は、子どもの精神疾患に関する意識を高める団体「Young Minds Matter」の一員として活動している。同団体は、英国のウィリアム王子(Prince William)と妻のキャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)が支援していることでも知られる。
ニュースサイト「ハフィントン・ポスト・オーストラリア(Huffington Post Australia)」に掲載されたブログの投稿で、ソープ氏は「僕は、10代の頃からメンタルヘルスの問題に苦しめられてきた人間だ」と述べ、「外からは、僕の痛みは見えなかっただろうし、日常的に直面している困難にも触れることができなかっただろう」と続けた。
「これがうつ病や精神疾患の面倒なところだ。表面的なものと心の内にあるものは、かけ離れている」
2001年大会で6冠を果たすなど、世界水泳選手権(FINA World Championships)で計11個の金メダルを獲得し、世界中で圧倒的な人気を誇ったソープ氏だが、2006年、意欲を失ったとして競技から退いた。