サルコジ前仏大統領、選挙不正会計で正式捜査 再出馬に暗雲
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【2月17日 AFP】フランス・パリ(Paris)の検察当局は16日、2012年の大統領選の不正会計疑惑に絡み、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)前大統領(61)に対する正式な捜査に着手したと発表した。来年の大統領選への出馬を目指すサルコジ氏にとって新たな打撃となった格好だ。
サルコジ氏は、選挙戦で陣営が不正な会計処理を行って選挙活動費の法定上限を大幅に上回る支出をした疑惑が持たれており、同日これに先立ち本人の事情聴取も行われた。検察によると、サルコジ氏は「偽造文書の使用や詐欺行為、背任の容疑」との関連で参考人にも指定された。
疑惑の焦点は、当時サルコジ氏の選挙活動に関わったPR会社「ビグマリオン(Bygmalion)」。サルコジ氏陣営ではなく、同氏が率いていた右派政党の国民運動連合(UMP、後に共和党に改称)に1850万ユーロ(約24億円)を請求し、陣営が法定上限の2250万ユーロ(約29億円)を大幅に上回る支出ができるようにした疑いがある。
会計担当者を含むビグマリオンの複数の社員やサルコジ氏陣営の幹部は、詐欺行為があったことを認めているが、サルコジ氏本人が認識していたとの証言はなかった。サルコジ氏も一貫して、不正会計については一切知らなかったと主張している。(c)AFP/Nicolas GAUDICHET/Andréa BAMBINO