パッキャオ、同性愛カップルは「動物以下」と発言 非難浴びる
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【2月16日 AFP】フィリピン出身のプロボクサーで前人未到の8階級制覇を成し遂げたマニー・パッキャオ(Manny Pacquiao、37)が、同性愛カップルは「動物以下だ」と発言し、猛烈な非難を浴びている。
ボクサーとしての輝かしいキャリアも終わりに近づいているパッキャオは、定数24のうち半数が改選される5月の上院議員選挙で当選を狙い、浮気やギャンブルのし放題だった過去を払拭(ふっしょく)し、聖書に忠実な政治家としてイメージ刷新を図っている。この選挙運動の一環として、今週初めに放映された現地テレビ局「TV5」のインタビューに出演した。
その中で「そんなのは常識だ。動物が同性同士で交尾しているのを見たことがあるか?雌雄の区別がつくんだから、動物の方が人間よりましだ。男が男と、女が女とやるなんて動物以下だ」と発言した。
この発言に対し、同性愛者であることを公言している芸能人らから、パッキャオを非難する声が相次いでいる。人気コメディアンでゲイのバイス・ガンダ(Vice Ganda)氏は、「#PrayForMannyPacquiao(パッキャオのために祈りを)」と題するツイッター(Twitter)のハッシュタグで「礼拝に出て聖書を読むだけで、神のように他者を裁くことができると考える人間もいる」と皮肉った。
またマニラ(Manila)にある同性愛者のための教会のカカイ・パマラン(Kakay Pamaran)牧師は「もっと多くのLGBTの人たちと会って話し、LGBTについての考えを性的行為だけに矮小(わいしょう)化しないよう、彼に勧める」と語った。
フィリピンで同性婚は、カトリック教会と全人口1億人の8割を占める同教会の信者が強硬に反対しているため違法とされている。同性婚の挙式を執り行う小さな教会もあるが、カトリック教会や政府からは正式な婚姻関係として認められていない。(c)AFP