イラクでのマスタードガス使用を「確認」 OPCW筋
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【2月16日 AFP】化学兵器禁止機関(OPCW)関係筋は15日、イラクのクルド人自治区の中心都市アルビル(Arbil)付近で昨年8月にあった2度の攻撃で、マスタードガスが使用されたことを確認したと明らかにした。
匿名を条件に取材に応じたこの関係筋は、「サンプル検査の結果、マスタードガスの使用が確認された」としている。
現在イラク政府は、オランダ・ハーグ(Hague)のOPCWの後援を受けて、昨年のこの2件の攻撃について調査を行っている。
クルド当局は昨年の発表で、8月11日にアルビルの南西に位置する2つの町に対しイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が攻撃を行い、発射された約50発の迫撃砲のうち37発の爆発時に「白い粉と黒い液体」が飛散し、クルド人部隊の35人が被害を受けて病院に搬送されたとしていた。
当局は当時、「血液検査の結果、微量のマスタードガスが検出された」としていたが、ガスの出所は明らかになっていなかった。
また米情報機関を統括するジェームズ・クラッパー(James Clapper)国家情報長官は先週、ISには少量の塩素ガスやマスタードガスを製造する能力があり、内戦に苦しむシリアやイラク国内で実際に使用したとする見解を示していた。
クラッパー長官は議会の委員会に対し、ISがサルファマスタードガスをはじめとする有毒化学物質をイラクとシリアで使用していると報告。過激派が化学兵器を生産し攻撃に使用した事例は、1995年にオウム真理教(Aum Supreme Truth)が東京で起こした地下鉄サリン事件以来だと指摘した。(c)AFP/Maude BRULARD