国連、トルコに国境開放を要請 シリア避難民殺到で
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【2月10日 AFP】内戦が続くシリアで、政府側部隊の猛攻により北部アレッポ(Aleppo)県から多数の避難民がトルコとの国境付近の仮設キャンプに殺到している問題で、国連(UN)は9日、トルコに対し避難民に国境を開放するよう要請した。同時に、ロシアなどによるアレッポ県での空爆の停止も求めた。
シリア第2の都市アレッポ市一帯では、ロシアによる空爆支援を受けて政府側部隊が攻勢を強めており、反体制派が掌握している市東部に迫っている。国連によると、一帯からは先週以降最大で3万1000人が避難した。しかし、同市の北にある主要な国境検問所は9日も閉鎖されたままで、女性や子どもを含む大勢の人々がテントや野外で寝泊まりすることを余儀なくされている。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のウィリアム・スピンドラー(William Spindler)報道官は「われわれはトルコに対して、危険を逃れ国際社会の保護を求めているすべてのシリア市民に国境を開くよう要請している」と述べた。
一方、国連のスティーブン・オブライアン(Stephen O'Brien)緊急援助調整官(人道問題担当国連事務次長)は、ロシア軍による対アレッポ空爆を中止すべきかという質問に「最も必要とされている最上の人道的対応は空爆の停止だ」と答え、あらゆる空爆をやめる必要があると訴えた。(c)AFP/Layal Abou Rahal with Fulya Ozerkan in Oncupinar