【2月10日 AFP】英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)は9日、イングランド・プレミアリーグでチケット代の高騰が話題になっている件で、ファンが大規模な抗議デモを検討していると報じた。

 プレミアリーグでは6日、リバプール(Liverpool FC)対サンダーランド(Sunderland AFC)の試合で、アンフィールド(Anfield)のチケット最高価格が77ポンド(約1万3000円)に設定されることに不満を持った約1万人のファンが、試合の77分に席を立つという抗議を行っている。

 そのなかには、リバプールの名選手ジェイミー・キャラガー(Jamie Carragher)氏の姿もあり、スタジアムの外でファンとともに撮影された写真がSNSに投稿されていた。

 テレグラフによると、イングランドとウェールズのファンを代表する団体、フットボール・サポーター連盟(FSF)は会議を招集し、試合で同時デモなどの連携した行動を取ることを検討するという。

 FSFの最高責任者ケヴィン・マイルズ(Kevin Miles)氏は、テレグラフに対して「FSFはプレミア各クラブのサポーター団体の代表を集めて会議を開き、抗議活動の次の段階について話し合う予定です」と話した。

「選択肢はいくつもあります。リバプールファンのデモは、チケット高騰問題に光を当てるという点で大成功でした。クラブも耳を貸さずにはいられないでしょう」

 イングランドのサポーターは、リーグが総額80億ポンド(約1兆3249億円)にも上る巨額のテレビ放映契約を結んだにもかかわらず、チケットの値段が上がり続けていることに怒りを募らせている。

 抗議を受けて、リバプールは8日に行われる予定だったイアン・エアー(Ian Ayre)最高経営責任者(CEO)とサポーターとの意見交換会を中止した。しかしながら、クラブはこの問題を再検討するとしている。

 リバプールのユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督も、「クラブの誰もが、この問題の解決策が見つかるかを非常に気にかけている」とコメントした。

 ニューカッスル(Newcastle United)で活躍したアラン・シアラー(Alan Shearer)氏も、英国放送協会(BBC)の名物ハイライト番組「マッチ・オブ・ザ・デイ」で、クラブ側に値上げを思いとどまるよう訴えている。(c)AFP