【2月9日 AFP】米カリフォルニア(California)州のサム・モンゴー(Sam Mongeau)さん(40)の娘ベラ(Bella Mongeau)ちゃん(3)は、もう何週間もしつこいせきに悩まされている。他の家族も、鼻血や頭痛、疲労感を訴えている。

 モンゴーさんはこういったあらゆる症状の原因が、自宅付近で発生した大規模なガス漏れにあると指摘している。モンゴーさん一家が暮らすロサンゼルス(Los Angeles)郡北西部にある閑静な中流階級の町ポーターランチ(Porter Ranch)地区に対しては、同州知事が先月6日、非常事態宣言を出した。

「誰もが体調を崩している」とモンゴーさん。「麻酔から覚めた後のように、意識がもうろうとして体がだるい。それが毎朝続いているようなものだ」

 最初にガス漏れが検出されたのは昨年10月23日。現場は、全米でも最大級のガス施設、サザン・カリフォルニア・ガス(SoCalGas)のアライソ渓谷(Aliso Canyon)にある地下の天然ガス井戸だ。地下約150メートルにあるパイプが破損してガスが漏れたとみられている。

 ガス漏れを止めようと、これまで井戸に液体や泥を流し込む作業を行ってきたが成果は上がらなかった。そこで同社は現在、ガスをせき止めるために別の井戸を掘削し、破損した方の井戸をふさごうとしている。この作業は今月下旬、あるいは来月までかかると見込まれている。