リオのカーニバル、ジカ熱懸念の中で開幕 ブラジル
このニュースをシェア
【2月6日 AFP】ブラジルのリオ・デ・ジャネイロ(Rio de Janeiro)で5日、恒例の「リオのカーニバル(Rio's Carnival)」が開幕した。大胆な衣装で肉体美を披露するダンスの祭典が5日間にわたって繰りひろげられるが、今年はジカ熱の流行でキスさえも危険との警告が出されている。
エドゥアルド・パエス(Eduardo Paes)市長から大きな黄金の鍵を手渡されたカーニバルの象徴「キング・モモ(King Momo)」は、踊りながら「大きな幸福と兄弟愛、そして平和を込めて、この素晴らしい都市で開催される地球上で最高のカーニバルの開幕を宣言する」と述べ、盛大なショーを約束した。
毎年恒例のきらびやかなサンバ・パレードや、路上で行われる夜通しのダンスパーティーには、今年も500万人の観光客が見込まれている。
しかし、今年のカーニバルには、ブラジルを中心に中南米で流行中のジカウイルスが影を落としている。蚊が媒介するジカウイルスによる感染症は通常ごく軽い症状で済むが、妊婦が感染すると胎児の脳に小頭症という深刻な先天障害をもたらす恐れが指摘されている。
また最近、ジカウイルスは唾液や尿にも含まれるという新事実が発表された。リオにあるフィオクルーズ研究所(%Fiocruz institute)のパウロ・ガデーリャ(Paulo Gadelha)所長は、ジカウイルスが体液を介して感染する証拠はまだないとしつつ、妊婦に「キスは避けるように」と注意を呼び掛けている。
一方、米当局は、テキサス(Texas)州でベネズエラから帰国した人物と性交渉した相手にジカウイルス感染が確認されたとして、ジカ熱流行地域に滞在している人に性交渉を避けるか、避妊具を使用するよう奨励している。(c)AFP/Laura Bonilla Cal and Claire de Oliveira Neto