【2月5日 AFP】ギリシャで4日、アレクシス・チプラス(Alexis Tsipras)政権の年金制度改革に抗議する24時間のゼネストが行われ、各地で数万人がデモ行進した。首都アテネ(Athens)では一部の若者が暴徒化し、機動隊との衝突に発展した。

 警察発表によると、デモにはアテネ(Athens)で4万人、同国第2の都市テッサロニキ(Thessaloniki)で1万4000人が参加。アテネでは暴徒化した若者らが機動隊に向かって火炎瓶を投げ付け、機動隊側が催涙ガスで制圧に当たる騒ぎとなった。

 ギリシャ政府はこの日、デフォルト危機救済のため昨年7月に合意した総額840億ユーロ(約11兆円)の金融支援をめぐり、債権者である欧州連合(EU)の行政執行機関の欧州委員会(European Commission)、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)、ユーロ圏の債務危機国を救済する常設機関の欧州安定メカニズム(ESM)の各代表と見直し協議を行っていた。

 デモ行進には労働者に加え、法曹関係者や保険事業者、エンジニアら専門職のホワイトカラーも参加。幅広い抗議が展開され、メディアは「ネクタイ運動」と名付けて報じている。(c)AFP/Catherine BOITARD、John HADOULIS