【2月5日 AFP】スペイン保健省は4日、南米コロンビアから帰国した妊娠中の女性のジカウイルスへの感染を確認したと発表した。欧州で妊婦がジカ熱と診断されたのはこれが初めて。

 同省によると、感染が確認されたのは同国北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州の女性で、コロンビアから帰国後に発症した。スペインではこの女性を含めて7人の感染が確認されているが、全員体調は良好だという。

 蚊が媒介するジカウイルスは、感染しても発熱や発疹などの軽度の症状しか現れない。ただ、ブラジルではジカ熱の拡大と同時に、新生児の頭部が異常に小さくなる「小頭症」と呼ばれる先天異常が急増しており、ジカ熱が原因であることが強く疑われている。

 スペイン保健省は、国内で確認された患者7人はいずれも国外で感染したと強調。「ジカウイルスが国内に拡大する危険性はない」と述べ、過度の懸念が広がらないよう努めている。(c)AFP