トルコ衣料品工場、シリア難民児童が不法労働 NextやH&Mと取引
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【2月2日 AFP】一般大衆向け衣料品大手の「Next」や「H&M」の製品を製造していたトルコの工場が、シリア難民の子どもたちを就労させていたことが発覚し、両社がこの問題に対処していたことが分かった。英国の企業責任監視団体「ビジネス・人権資料センター(Business and Human Rights Resource Centre)」が1日、明らかにした。
同団体の報告書によると、シリア人の子どもが働いていたのは、両社と取引のあったサプライヤー3社で、両社は問題発覚後、改善の取り組みを行った。ただ、同団体が調査対象としたブランド28社のうち、完全に回答したのは10社のみで、さらに5社はまったく回答しなかったといい、同団体は他の大手ブランドにとって難民労働者は「視界に入らず忘れ去られる」存在となっていると警鐘を鳴らしている。
同団体によると、約5年続くシリア内戦から逃れた約220万人のうち、推計25万~40万人のシリア難民がトルコで不法に働いているという。また、シリア難民に対し先月労働許可証の発行を開始したトルコ政府の先月の措置について、難民らの苦境の軽減につながることが期待されるものの、「多くの難民労働者が不法労働を続ける可能性が高い」と警告している。(c)AFP