【1月31日 AFP】トルコ沖で30日、移民らを乗せてギリシャのレスボス(Lesbos)島に向かっていた船が転覆し、トルコの沿岸警備隊はこれまでに女性や子どもたち37人の遺体を収容した。船には欧州を目指すシリアやアフガニスタン、ミャンマーからの移民らが乗っていた。

 現地のAFPカメラマンによると、トルコ北西チャナッカレ(Canakkale)県アイワジュック(Ayvacik)近くの海辺に打ち上げられた遺体のなかには幼い子どものものもあるとされ、昨年9月にトルコの海岸に水死体となって打ち上げられたシリア移民の男児、アイラン・クルディ(Aylan Kurdi)君を思い起こさせるという。

 トルコ沿岸警備隊はAFPに対し、これまでに子どもを含む37の遺体を収容したと明らかにした。同沿岸警備隊は先に75人を救出したと発表している。

 遺体が打ち上げられた海辺から50メートル沖には転覆した船が見え、現場の海域ではダイバーによる不明者の捜索が続けられている。

 トルコ近海では2日前にもギリシャのサモス(Samos)島沖で移民船が転覆し、子ども10人を含む25人が死亡している。

 欧州を目指す移民・難民らの水死は増加傾向にあり、国際移住機関(IOM)によれば2015年には、約4000人が死亡している。

 さらにIOMは29日、2016年に入ってからの28日間で、すでに244人が水死、陸地に到達してからも、少なくとも十数人が死亡していると発表した。(c)AFP/Ozan KOSE