【1月29日 AFP】米大統領選の共和党指名争いでトップを走る富豪のドナルド・トランプ(Donald Trump)氏(69)は28日、米FOXニュース(Fox News)が主催する同党候補によるテレビ討論会を欠席して独自イベントを開催し、自ら生みだした騒動を大いに楽しむ様子を見せた。

 トランプ氏は、アイオワ(Iowa)州デモイン(Des Moines)で行われた討論会をボイコット。その代わり、退役軍人を集めた独自の資金調達イベントを、あえて同市内で同じ時間帯にぶつけて開催した。

 テレビ中継されたこのイベントでトランプ氏は、討論会から注目を奪うためFOXニュースやライバル候補を挑発する発言を連発。FOXニュースや同局キャスターのメーギン・ケリー(Megyn Kelly)氏が自分について偏った報道をしていると改めて主張し、「粗雑な扱いを受けた場合は、自分の権利を守らなければいけない」と持論を展開した。

 一方で、「FOXはここにきて非常に好意的になっていて、ついさっきも電話で『来てくれませんか?』と聞いてきた。私は『もう始まっているんじゃないのか?』と答えたよ」とトランプ氏は述べた。

 さらにトランプ氏は、たった24時間で集めたという自身のイベントの参加者数を自慢。「見てくれ、ずらりと並んだカメラを。まるでアカデミー賞(Academy Awards)じゃないか。実際、アカデミー賞よりもずっと多いと聞いたよ」「会場の外にもまだ中に入ろうとする人たちがたくさんいるんだ」などと語った。

 FOXニュースの声明によると、トランプ氏はテレビ討論会への出演料として500万ドル(約6億円)を要求したが、同局は拒否したという。(c)AFP