【1月29日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は28日、今夏開催されるリオデジャネイロ五輪に多国籍の「難民チーム」が参加すると発表し、「希望のメッセ―ジ」を送りたいと語った。

 ギリシャ・アテネ(Athens)にある移民や難民の収容施設、エレオナス(Eleonas)キャンプを訪れたバッハ会長は、「IOCが優秀な難民のスポーツ選手をリオ五輪に招待する」と語った。

「難民チーム」は5~10人で構成され、難民たちの権利を代表して五輪に参加し、他国の選手たちとともに選手村に滞在するという。また、4月にギリシャのオリンピア(Olympia)を出発する聖火リレーもエレオナス・キャンプを通過し、難民が聖火ランナーを務めてもらうという。

「難民たちに希望と自信というメッセージを届けたい。そして、世界に6000万人いる難民たちの試練や問題点に人々の目を向けたい」とバッハ会長は説明した。

「難民チーム」に加わる選手の候補として既にIOCは3人の身元や選手としての能力を確認済みで、それぞれシリアからドイツに逃れた難民の水泳選手、ブラジルで難民生活を送るコンゴ出身の柔道選手、ベルギーに滞在しているイラン難民のテコンドー選手だという。(c)AFP