ホロコースト生存者、メルケル独首相の難民政策を賞賛
このニュースをシェア
【1月28日 AFP】ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の生存者が27日、独議会で演説を行い、紛争地帯からの難民に門戸を開き続けているアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相のスタンスを「英雄的」であると賞賛した。演説は、同日の「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー(International Holocaust Remembrance Day)」式典の一環として行われた。
議会で演説したのは、米在住の学者でホロコースト生還者のルース・クルーガー(Ruth Klueger)氏(84)。同氏は演説で「前世紀中に起きた最悪の犯罪に関与したこの国は今日、世界の称賛を勝ち得た」と述べた。
米国在住のクルーガー氏は、アウシュビッツ(Auschwitz)強制収容所の解放から71年目の記念日に演説を行って欲しいとの独議会からの依頼を引き受けた理由について、戦争やその悲惨な境遇から逃れてきた人々に対するメルケル首相の取り組みに共感したためと話した。
クルーガー氏は、ホロコースト生存者のなかでも最も若い年代の一人だ。アウシュビッツに強制収容された後、別の強制労働収容所に送られた。
旧ソ連軍によって解放されるまでの1940~45年の間に、主に欧州のユダヤ人約110万人がアウシュビッツで命を落とした。(c)AFP