【1月27日 AFP】米オハイオ州クリーブランド(Cleveland)で2012年、武器を所持していなかった黒人男女2人が乗っていた車に警察官らが137発の銃弾を浴びせ、この2人を死亡させた事件で、同市警察は26日、関与した警察官6人の懲戒免職を発表した。

 同市では、2014年に模造銃を持っていた黒人少年タミル・ライス(Tamir Rice)君(当時12)が射殺された事件など、警察による一連の発砲事件に対する反発が高まっており、同市警察は、今回の警官免職処分により信頼回復に向けた努力に「区切り」が付くことを願っていると述べている。

 2012年の事件では、ティモシー・ラッセル(Timothy Russell)さんとマリッサ・ウィリアムズ(Malissa Williams)さんが、警察との35キロにわたるカーチェイスの末、射殺された。警官らは、2人の車が市警本部前を通過した際、たまたまバックファイア(エンジンのシリンダー内部の火炎が吸気管に逆流する現象)を起こしたのを銃声と勘違いし、追い詰めた車に向かってわずか20秒で137発の銃弾を浴びせた。

 昨年5月には、うち49発を発射した白人警官に無罪判決が下され、抗議が相次いだことから、市当局は警察の組織改革を約束していた。今回の市警察の発表によると、事件に関与した警官13人のうち、この白人警官を含む6人が免職となり、6人に停職処分が科される。残る1人は既に退職している。(c)AFP