【1月21日 AFP】在英の非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Right)」は20日、ロシアが4か月前に開始したシリア空爆により、これまでに1000人を超える民間人が死亡したと発表した。

 現地の情報源網に基づいた報告を続ける同監視団によると、ロシアが昨年9月30日から続ける空爆により、これまでに子ども200人以上を含む民間人1015人が死亡した。

 このほか、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の893人と、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のシリア武装組織「アルヌスラ戦線(Al-Nusra Front)」を含むシリア反体制派の1141人が死亡したという。ロシア空爆による死者数合計は3049人で、わずか3週間で700人近く増加したとされる。

 シリアの同盟国であるロシアは、シリア政府と連携して空爆を行っている。標的はISや「テロリスト」グループを狙ったものだと主張しているが、人権活動家や反体制派らは、空爆の主な標的はISではなく、穏健な反体制派の戦闘員らだとして、ロシアを非難している。しかしロシア側は、空爆で民間人が死亡しているとの情報を否定し、こうした活動家らの主張は「でたらめ」と反論している。(c)AFP