【1月20日 AFP】チェルシー(Chelsea)時代に「修理屋」と称されたクラウディオ・ラニエリ(Claudio Ranieri)監督だが、今季はレスター・シティ(Leicester City)でビッグクラブを脅かす「かき回し屋」となり、イングランド・プレミアリーグを盛り上げている。

 2000年から2004年まで率いたチェルシーでは、頻繁にメンバーを変更する戦い方が批判の的になっていたラニエリ監督だが、今季は降格候補だったレスターを優勝争いをするチームに変身させ、称賛を集めている。

 レスターは現在リーグ2位につけ、首位アーセナル(Arsenal)とは勝ち点で並んでいる。そしてマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)には勝ち点7差をつけ、近年まれにみる混戦の主役になっている。

 トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)とのFAカップ(FA Cup 2015-16)3回戦再試合を控えるラニエリ監督は、「今のプレミアはクレイジーなリーグ。我々はそのクレイジーなリーグをかき回したいと思っている」と語った。

「私はプレミアリーグで一番クレイジーな男になりたい。このリーグはまともじゃない。まともなリーグであれば、レスターが首位に並ぶなどありえない。ビッグチームがそこにいるはずだ」

「しかし、われわれにもチャンスがある。強豪クラブのエンジンがいまだにかかっていないからね。彼らの調子が上がり始めたら、レスターがどんなに健闘しても(順位表の)真ん中あたりがいいところだろう」

「今はまだ、ビッグクラブが力を発揮できずにいる。それが最後まで続いてくれることを願うよ」

 開幕から快進撃を続けるレスターだが、来季の欧州カップ戦出場の見通しについては慎重な姿勢を貫いている。

 ラニエリ監督は、「どんなコメントが求められているのかは承知している。だけど、同時に君たちも私が言いたくないことをわかっているはずだ。ファンに夢を与えたいけれど、今は1月だ。もう少し待ってほしい」とコメントした。

 トッテナム戦に目を向ければ、ラニエリ監督は膝のけがで戦列を離れていたマッティ・ジェームズ(Matty James)を8か月ぶりに起用する可能性を示唆しつつ、18日に30分ほどプレーしただけということもあり、ベンチスタートになると明かしている。

「次の試合ではチームに帯同し、ベンチに座ることになる。マッティにとっては大事な試合だ。昨季は(エステバン・)カンビアッソ(Esteban Cambiasso)と一緒に中盤で良いプレーをしていたね」

「まだ若くて力強く、性格も良い。それに技術と視野も優れている。とても良い選手が増えることになるし、チームを助けてくれるだろう」

(c)AFP