【1月19日 AFP】ロシア陸上競技連盟（ARAF）の新会長に選出されたドミトリー・シリャフチン（Dmitry Shlyakhtin）氏は18日、ドーピング問題で同国の選手に科された資格停止処分が、リオデジャネイロ五輪までに撤回されるのは困難な見通しであることを認めた。

　16日にARAFのトップに就任したシリャフチン会長は、傷ついたロシア陸上界の名誉を回復する任務を背負うことになった。

　しかし、以前はロシアのある地域でスポーツ担当役員を務めていたシリャフチン会長は、リオ五輪までに処分が解除される確率は五分五分であるという見解を示した。

　シリャフチン会長は、「現時点では、五輪に出場できる可能性は半々だと考えている」とすると、「とにかく全力を尽くして、選手が出場できる可能性を毎日高めていくしかない」とコメントした。

　ロシア紙スポーツ・エクスプレス（Sport Express）は、「国際陸上競技連盟（IAAF）から、できるだけ迅速に厳格で抜本的な改革を講じることを求められている中、われわれには時間が迫っている」と、シリャフチン会長の発言を伝えている。

「3月にはIAAFの審議会にこれまでの経過を報告しなければならない。われわれは、IAAFに対してロシア陸連が画期的な改革を行っていることを納得させる必要がある」

「もちろん、われわれにほんの数週間で当陸連の慣例を改革できる能力があるか疑問の声が上がるだろう」

　ビタリー・ムトコ（Vitaly Mutko）スポーツ相から支持を得たシリャフチン会長は、先日の会長選で他の候補者2人が投票前に辞退を表明したことを受け、満場一致で新会長に選出された。

　ムトコ氏は、リオ五輪までの今後数か月間はシリャフチン会長が連盟のトップを務めると述べ、9月か10月には再び会長選が行われると話している。(c)AFP