ムスリム女性移民、英語習得しなければ追放も 英首相が新方針
このニュースをシェア
【1月19日 AFP】英国のデービッド・キャメロン(David Cameron)首相は18日、英語の習得が不十分なイスラム教徒の女性を国外退去処分にする可能性があると発表した。
同首相はまた、英語能力が低い者はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」などが発信するメッセージに「感化されやすい」恐れがあるとの認識も示している。
キャメロン首相率いる中道右派の保守党はこのほど、社会統合政策の一環として、国内で孤立したコミュニティーで暮らす女性の語学学習向けに2000万ポンド(約33億円)を拠出すると発表している。
英国の入国管理法令はすでに、配偶者と同居するために入国する人に対して、英語を話す能力を事前に身につけておくことを義務付けている。しかしキャメロン首相は、今後これらの人に対しては、さらに入国から2年半後に、英語能力が上達したかどうかを確認するための試験を受けさせる意向を表明した。
キャメロン首相は英国放送協会(BBC)のラジオ番組で、「英語を話せないことと、過激派になることとの間に一種の因果関係があると言っているわけでは、もちろんない」と断りつつも、「英語を話せず、社会に溶け込められなければ、自分のアイデンティティーを理解できず、過激派のメッセージに感化されやすくなりかねない」と懸念を示した。
キャメロン首相の今回の発言には、イスラム教徒団体や野党から批判の声が上がっている。(c)AFP