【11月17日 AFP】ロシア陸上競技連盟(ARAF)は16日、リオデジャネイロ五輪までに同国の名声を回復する「危機対策」のトップとして、ドミトリー・シリャフチン(Dmitry Shlyakhtin)氏を新会長に選出した。

 ロシア国外ではほとんど名前が知られていないシリャフチン氏だが、過去3年間、南部サマラ(Samara)地域でスポーツ担当役員を務めていたほか、総合スポーツクラブ「CSKAモスクワ(CSKA Moscow)」のトップに立っていたこともある。

 ビタリー・ムトコ(Vitaly Mutko)スポーツ相がシリャフチン氏の支持を表明すると、他の候補者2人は投票の前に辞退を表明し、シリャフチン氏が満場一致で新会長に選出された。ムトコ氏は採決の前に、報道陣に対して、9月か10月に再び会長選が行われると話している。

「ロシア陸連が難しい局面を迎えている今、私の任務は単純なものだ。それは、連盟を国際レベルに引き戻し、国際陸上競技連盟(IAAF)と世界反ドーピング機関(WADA)の信頼を取り戻して、わが国のアスリートを国際大会に出場させることだ」

「これら全ての問題を迅速に解決しなければならない」としたムトコ氏は、「3月までに連盟の全権限を取り戻す」ことを願っているという。

 シリャフチン氏はこれから数か月間、リオ五輪に向けて「危機対策」のリーダーとして連盟を率いることになる。

 ロシア陸連は同日、「大規模な反ドーピング部門」を立ち上げるなど、組織の性格を変更していくことも承認している。それでもARAFの広報担当者は、修正点の詳細を明かすことは拒否している。(c)AFP/Alexandre FEDORETS