少年が自分の手切断、神を冒涜したと誤解 パキスタン
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【1月16日 AFP】パキスタン中部パンジャブ(Punjab)州で数日前、神を冒涜(ぼうとく)してしまったと信じ込んだ15歳の少年が自分の手を切り落とし、その行為を両親や近所の人たちから祝福されていたことが分かった。警察関係者が15日、AFPに語った。
事件が起こったのは、州都ラホール(Lahore)の南約125キロにあるフジュラ・シャー・ムッキム(Hujra Shah Muqeem)。
地元警察幹部によると、町のモスクで行われた集会で、イスラム教の指導者が預言者ムハンマド(Prophet Mohammed)を愛する者は常に祈りの言葉を唱えると語り、祈りをやめたのは誰かと尋ねたところ、15歳のムハンマド・アンワル君が誤って手を上げた。質問の意味を取り違えたとみられる。
神への冒涜だと、群衆に即座に非難されたアンワル君は、家に帰って上げた手を切り落とし、皿の上に載せて聖職者に見せたという。アンワル君が村人に歓迎され、両親が息子を誇りに思うと語っているビデオを見たと、この警察幹部は述べた。
人口約2億人のイスラム国家であるパキスタンで神への冒涜は極めて厄介な問題で、確証のない疑惑から頻繁に群衆の暴力やリンチが発生している。欧州諸国などは神への冒涜に関するパキスタンの法律が、復讐(ふくしゅう)や仕返しにしばしば悪用されているとして非難している。(c)AFP