【1月15日 AFP】世界反ドーピング機関(WADA)の第三者委員会で責任者を務めるリチャード・パウンド(Richard Pound)氏は14日、ケニアの陸上界にもドーピング問題が「明らかに」存在し、新たな調査が必要とする見解を示した。

 パウンド氏はこの日、国際陸上競技連盟(IAAF)の汚職とドーピング問題について新たな報告書を発表。調査を委託されたドーピング疑惑の対象はロシアだけだったため、ケニアやほかの疑わしい国に対しては詳しく調べられなかったと明かした。

 ケニアは最近2年間で陸上選手40人がドーピングによる出場停止処分が科されている。そして昨年12月には、ケニア陸連(AK)のアイザイア・キプラガト(Isaiah Kiplagat)会長を筆頭とする最高幹部3人が、汚職とドーピング違反の隠蔽(いんぺい)工作に関わったとして暫定資格停止処分を受けている。

 パウンド氏は「問題があることは承知している」とした上で、「ケニアは調査対象ではなかったので調べていないが、明らかに問題がある」と語った。

「問題が落ち着けば、別の第三者委員会がケニアを調査することになるかもしれない。ただ、われわれには関与する権限が与えられなかった」

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