【1月12日 AFP】ロシアの警察は11日、世界中で一斉に行われたフラッシュモブの一環としてモスクワ(Moscow)の地下鉄で下着姿になった乗客らについて捜査を進めていることを明らかにした。

 モスクワ市内で10日、ズボンやスカートをはかずに地下鉄に乗車するフラッシュモブのイベント「No Pants Subway Ride(パンツなしで地下鉄に乗ろう)」が行われ、参加した人々がボクサーショーツやブリーフ姿にコートを羽織って地下鉄に乗った姿を写真に撮ってネットに投稿した。しかし、当局は面白いイベントとはみなさなかったようだ。

 モスクワ警察は今回のフラッシュモブが行政違反に当たるのかどうかについて検討していると国営ロシア通信(RIA)に明らかにした。しかし警察の報道官はAFPの取材に、仮に参加者が拘束されていたとしても公序良俗違反の可能性は低いと語った。

 モスクワ地下鉄は声明を発表し、乗客に「お互いに敬意を払い、公共の場でのマナーを守る」よう呼び掛けている。

 2002年に米ニューヨーク(New York)で始まったお遊びのこのフラッシュモブは、英ロンドン(London)やタイ・バンコク(Bangkok)など世界中に広がっているが、ロシアで行われたのは今回が初めてだった。

 参加者の一人は、フラッシュモブは「成功」だったが全てが計画通りに進んだわけではなく、1組のカップルが合間に性行為のまねをしていたことは「許し難い」ことだと不満を漏らしている。

 また、ロシア共産党から派生した団体「ロシアの共産主義者」は11日、このイベントは「破廉恥で不道徳」だと非難し、参加者らを「公共の場におけるフーリガン行為の罪」に問うべきだと訴えた。(c)AFP