イラク首都などで銃撃・爆弾事件、30人以上死亡 ISが犯行声明
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【1月12日 AFP】イラクの首都バグダッド(Baghdad)の商業地区で11日、武装集団による銃乱射や自爆攻撃が発生し、警察や病院の関係者によると少なくとも12人が死亡、30人以上が負傷した。また同市北郊のカフェでもほぼ同時に連続爆弾攻撃が発生し、20人が死亡。両事件ともにイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。
同市東部にあるにぎやかな商業地区ジャディダ(al-Jadida)では、複数の自爆攻撃や、銃撃戦、人質事件が発生。現場は大混乱に陥った。
目撃者によると、車で乗り付けた武装集団は人々に向けて銃を乱射。犯人の一人は、商店のオーナーを人質にとり、携帯電話で誰かと話した後、自爆ベストを爆破した。さらに、現場への移動に使われた車には爆発物が搭載され、これも爆破されたという。
バグダッド作戦司令部を率いる軍幹部は記者団に対し、事件は直ちに収束したと発表。これに先立ち警察や内務省関係者らが語っていた、襲撃犯らが近くのショッピングモールで数人を人質に取ったという情報について否定した。
だが、警察幹部は、襲撃犯らが自動車爆弾を爆発させ、道路に向かって銃を乱射した後に、モール内で複数の人質を取ったと述べている。同幹部によると、犯人らは「治安部隊が接近した際に、人質3人を殺害した」といい、さらに複数の情報筋も似通った説明をしている。
事件の手口は、バグダッドにおけるISの通常の手法からはかけ離れている。一連の出来事の時系列は不明で、ISによる犯行声明でも詳細は説明されていない。ISは声明で、襲撃を行ったのはISの「4人の兵士」で、イスラム教シーア派(Shiite)を標的にしたとしている。
また、治安当局によると、バグダッドの北東にある町ムクダディヤ(Muqdadiyah)のカフェでもほぼ同時刻の11日午後、連続爆弾攻撃が発生。軍と警察の関係者によると、最初の爆発で現場に人々が集まったところに、自爆犯が爆発物を搭載した車を爆発させた。ISはこの事件についても犯行声明を出している。(c)AFP