【1月5日 AFP】国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系の武装組織で、イエメンを拠点とする「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」の戦闘員らが4日、不倫や売春を行ったとして女性を石打ちし殺害した。複数の目撃者らが明らかにした。

 目撃者の一人によると、AQAPの支配地域となっているイエメン南東部ハドラマウト(Hadramawt)州の州都ムカラ(Mukalla)にある軍事施設で「中庭の中央に掘った穴に女性を入れ、住民数十人の目の前で石を投げ、殺害した」という。

 現場にいた地元ジャーナリストは、珍しい石打ち刑が行われたことを認めた。また処刑の様子が写真撮影されないよう、銃を持った男たちが見張っていたと述べた。

 ハドラマウトでアルカイダ系イスラム過激派組織「アンサール・アルシャリーア(Ansar al-Sharia)」による裁判所が昨年12月に出したとされる判決によると、この既婚女性は「判事の前で不倫を告白」した他、強制下ではない売春や、大麻の吸引も認めたため「不倫」の罪で石打ちによる死刑を、大麻吸引で80回のむち打ち刑を言い渡されたという。

 イスラム法(シャリーア)では婚外関係をもった場合、男性も女性も既婚者の場合は石打ちによる死刑が、未婚者の場合はむち打ち刑が下される可能性がある。(c)AFP