「大地の味」、カタツムリのキャビアで成功つかむ 伊新興企業
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【1月4日 AFP】ほのかに草やキノコの風味が混ざった大地の味――カタツムリのキャビアが欧州で人気を伸ばしている。この繊細な白い卵は、カナッペから牛肉料理、ビートルートまで何にでも合う。
イタリア、フランス、スペインの一般的な企業の場合、カタツムリのキャビアの生産には最長3年かかるが、イタリア南部シチリア(Sicilia)島のとある新興企業は8か月に短縮してみせた。その秘密はエサだ。
「当社がカタツムリの赤ちゃんに与えるエサは獣医師の承認を受けた穀物、カルシウム、ビタミンです。だから、葉っぱをエサにするよりも早く育つのです」とカタツムリ養殖企業「ルマーカ・マドニータ(Lumaca Madonita)」の共同設立者の一人、ダビデ・メルリーノ(Davide Merlino)氏はAFPの取材に語った。
カタツムリの産卵場所は、温度管理された湿度の高い屋内繁殖場にある、網で覆われた土の入った木箱の中だ。メルリーノ氏によると、同社はエコフレンドリーな生産プロセスを目指して集約的な養殖は行っていないという。
卵集めは骨の折れる仕事だが、見返りも大きい。カタツムリのキャビアは1瓶(50グラム)あたり80ユーロ(約1万400円)で販売されている。(c)AFP