【1月1日 AFP】米当局は、大みそかに米ニューヨーク(New York)州でイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の名で襲撃を企図していた米国人の男(25)を12月30日に訴追した。米司法省が翌31日に発表した。

 同省の発表によると、イスラム教に改宗したとされるエマニュエル・ラッチマン(Emanuel Lutchman)容疑者は、ISを支援しようとしたとされている。有罪になれば最高で禁錮20年の刑が科される可能性がある。

 ラッチマン容疑者は同州ロチェスター(Rochester)在住。米連邦捜査局(FBI)によると、同容疑者はシリアにいるISメンバーを自称する人物と接点があり、その人物から根性試しとして襲撃を実行するよう唆されたとみられるという。

 裁判文書によると、同容疑者は31日にロチェスターにあるレストランバーを襲撃するため、ナイフ2本、なた、配管工事や家屋修繕用のダクトテープ、電気配線を束ねる際に使う結束バンド(訳注:人質の手を縛るためにも使える)、スキーマスクを所持していた。容疑者は所持金がなかったため、これらの物品の代金は当局の秘密情報提供者が支払っていたという。同容疑者は過去に精神の問題を抱えていたとされている。

 ウィリアム・ホーカル(William Hochul)連邦検事は、今回の訴追は「ISIL(ISの別称)の脅威がニューヨーク都市圏より北の地域にも及んでいる事実を浮き彫りにしたと同時に、同組織の名の下に攻撃を起こそうとする者は誰であれ直ちに阻止するというわれわれの決意を証明するものでもある」と語った。(c)AFP