【12月28日 AFP】中国政府は27日、中国3大通信キャリアの一つで国有の「中国電信(チャイナテレコム、China Telecom)」の常小兵(Chang Xiaobing)会長(58)が、「重大な規律違反」の疑いで取り調べを受けていることを明らかにした。

 中国共産党の中央規律検査委員会(Central Commission for Discipline Inspection)が、公式ウェブサイトに掲載した声明で発表した。「重大な規律違反」は中国では、一般に汚職の婉曲表現として用いられる。

 中国の有力経済誌「財経(Caijing)」は、常氏が「連行された」と報じた。同誌によると、中国電信では28日に会議を予定していたが、常氏は数日前から姿を消しており、26日夕方付けで会議の延期を伝えるメモが出されたという。常氏の電話は電源が切られており、何度かけても応答がない状態だという。

 中国の国有企業は汚職のまん延で知られ、これまで度重なる改革に抵抗してきた。しかし、2013年に習近平(Xi Jinping)国家主席が就任すると、中国当局は汚職調査の対象を国有企業にも広げる方針を打ち出し、以来、実業界の複数の大物幹部が汚職捜査の網にかかっている。(c)AFP