【12月27日 AFP】15-16イングランド・プレミアリーグは26日、第18節の試合が行われ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)は0-2でストーク・シティ(Stoke City)に敗れ、解任の危機に立たされているルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督は、クラブ上層部の信頼を保てるかはわからないと認めた。

 試合前から、敗れれば指揮官が解任されるという報道が出ていたユナイテッドだが、前半のうちにボージャン・クルキッチ (Bojan Krkic)とマルコ・アルナウトビッチ(Marko Arnautovic)に得点を許すと、そのままなすすべなく完敗した。ユナイテッドはこれで公式戦4連敗。7試合未勝利は1989-90シーズン以来となる。

 試合後、オーナーのグレーザー(Glazer)家をはじめとするクラブ首脳陣からの後押しを今後も得られるかと問われると、ファン・ハール監督は「状況は変わった。これで4連敗だし、これからどうなるかはわからない」と答えた。

 ファン・ハール監督はまた、現在もマンチェスター・ユナイテッドの指揮官として自分が適任だと思うかという質問に対し、「難しくなった。われわれは4試合連続で負け、私もその当事者だ」と述べた。

「つまり、みんなの目は私に向いている。そこは自分でなんとかするしかない。ただ、それよりもはるかに重要なのは、選手たちがこの状況にどう立ち向かうかだ。プレーするのは選手なのだから」

 試合前にストーク戦は「勝たなければならない」と話していたファン・ハール監督だが、自身とチームにかかる「重圧」、そして敵地ブリタニア・スタジアム(Britannia Stadium)に吹き荒れる強風が、選手から「サッカーをする勇気を奪った」との見解を示している。

 23日に行われた記者会見で、ファン・ハール監督は進退に関する質問に怒って途中退室しているが、クラブ内で信頼を失いつつあるとのうわさは改めて否定している。

「君たちは私のメッセージを理解していない。私のメッセージは、メディアが伝える内容と、マンチェスター・ユナイテッド内部の状況は一致していないということだ」

「それが私のメッセージだ。私は別に傷ついているわけではない。批判には慣れている」

 12月はリーグ戦で4位以内から陥落し、欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2015-16)で敗退するなど苦しい戦いが続くユナイテッドだが、28日には本拠地オールド・トラフォード(Old Trafford)でのチェルシー(Chelsea)戦が控える。

 マイケル・キャリック(Michael Carrick)は、選手は監督への信頼を失っていないと語った。

「もちろん信頼している。この状況で、誰かに責任をかぶせるなどできない。クラブやチーム、スタッフ、監督がまとまり、全員が一致団結しなくてはならない。試合に勝つのが僕らの仕事だ」

「責任は全員にある。ここを乗り越える唯一の方法は、懸命に努力して、まとまり、自分たちなら状況を変えられると信じ続けることだけだ」

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