アジア最大の総合格闘技団体、脱水による減量を禁止へ
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【12月25日 AFP】シンガポールに拠点を構えるアジア最大の総合格闘技団体「ワン・チャンピオンシップ(ONE Championship)」は、所属選手の一人が減量中に命を落としてから約2週間が経った24日、脱水による減量を禁止すると発表した。
フィリピン・マニラ(Manila)での試合を控えていた中国人格闘家の楊建兵(Jian Bing Yang)は、10日に突然意識を失って病院に運ばれ、翌日に亡くなった。当局の発表によれば、21歳の楊は心臓発作で命を落としたという。
ワン・チャンピオンシップは、新たな取り決めに関する声明を出したが、その中で楊の死については触れなかった。
「脱水による減量を禁止することで、総合格闘技(MMA)に参戦するプロ選手のため、強化された安全基準を世界的に推進していきたい」
「世界的に有名な総合格闘技団体であるベラトール(Bellator MMA)とUFC(Ultimate Fighting Championship)についても、われわれのやり方を踏襲し、脱水による減量から選手を守ってほしい」
ワン・チャンピオンシップは、選手たちの体重を定期的に確認することで、格闘技界の慣例となっている脱水による減量をなくしていきたいという。また、試合の3時間前にも計量を行い、各階級が定める体重をオーバーした選手については、失格扱いになる。
ボクシングなどの格闘技では、試合前日に1度計量が行われるだけなので、選手は直前に「水抜き」で減量してパスするケースが多い。(c)AFP