【12月21日 AFP】15クラブW杯(2015 FIFA Club World Cup)で大会史上最多となる通算3度目の優勝を果たした欧州王者FCバルセロナ(FC Barcelona、スペイン)のルイス・スアレス(Luis Suarez)は20日、チームはさらなるタイトルの獲得に飢えていると語った。

 南米王者リーベル・プレート(River Plate、アルゼンチン)に3-0で勝利した決勝で、後半に2得点を挙げたスアレスは、2015年5つ目のタイトルを獲得したものの、チームの成功への意欲が失われることはないと強調している。

「このような大会の後は多くのチームがつまずく。僕らはそれを避けなければならない。タイトルを取り続けるという意欲を持ち、世界一のチームであることを示さなければ」

 バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長は、決勝で腎疝痛(じんせんつう)から復帰して先制点を挙げたリオネル・メッシ(Lionel Messi)を史上最高の選手と賞賛している。

「レオ・メッシはサッカーの歴史における最高の選手だ。われわれは偉業を成し遂げた」

 2009年大会、2011年大会でバルセロナを優勝に導いたメッシは、前半36分に左足でゴールネットを揺らし、クラブW杯3大会の決勝で得点する初めての選手になった。

 しかし今大会で主役の座を奪ったのは、決勝での2得点を含め2試合で5得点をマークし、大会MVPと得点王に輝いたスアレスだった。

 広州恒大(Guangzhou Evergrande、中国)との準決勝でハットトリックを達成しているスアレスは、今季公式戦24試合で24ゴールをマークしており、最近の11試合では17得点を記録している。

 それでもスアレスは謙虚な姿勢を見せ、決勝で内転筋の負傷から復帰したネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)と、メッシについて、「彼らは世界のトップの2人だ。彼らと一緒にプレーすれば得点のチャンスが回ってくる」と語り、チームの主役は自分ではないとしている。

 バルセロナのルイス・エンリケ(Luis Enrique)監督は、「メッシは2、3日前は立つことさえできなかった。だが彼はプレーを志願した。彼はリーダーだ。彼がわれわれの中心だ」と語っている。

「更衣室で影響力のある選手こそ、一番に情熱を示さなければならない。そういった意志がチーム全体に影響を及ぼす」

 一方、敗れたリーベルのマルセロ・ガジャルド(Marcelo Gallardo)監督は、「われわれにはゲームプランがあった。メッシがゴールを決めたとき、それは消え失せてしまった」とため息交じりに語っている。

 21日にスペインに向けて発つバルセロナは、リーグ戦では1試合消化が少ないながらも、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)と勝ち点で並び、得失点差で首位に立っている。また、20日の試合でラージョ・バジェカーノ(Rayo Vallecano)に10-2で大勝した宿敵レアル・マドリード(Real Madrid)には、勝ち点2差をつけている。(c)AFP/Alastair HIMMER