【12月16日 AFP】米ロサンゼルス(Los Angeles)市は15日、「信ぴょう性の高い」電子メールによる脅迫を受けたとして、市内の全公立校に対し休校措置を取った。同市は学区として全米第2位の規模を持ち、64万人の児童生徒を抱えている。

 市内の学校を統括するラモン・コルティネス(Ramon Cortines)学区長は、今月2日に近接するサンバーナーディーノ(San Bernardino)で銃乱射事件が発生したこともあり、万一の事態を想定して異例の措置に踏み切ったと話している。

 コルティネス氏は記者会見で、警察から連絡を受けたというこの脅迫について、複数のリュックサックや「小包類」が関係するもので、しかも「1校や2校の話ではなく、多数の学校が対象になっていた」と明かした。

 米CNNテレビが報じた学校関係者の話では、脅迫はドイツから、ある教育委員のもとへ電子メールで届き、信ぴょう性が高いと判断されたという。

 コルティネス氏は、警察と米連邦捜査局(FBI)が1000校以上で不審物の捜索を行っているが、捜索はこの日のうちに完了する見通しだと伝えた。

 一方、ニューヨーク(New York)の当局者も学校に対して同様の脅迫があったと発表したが、こちらはいたずらと判断されたという。

 ニューヨーク市警側は記者会見で、ロサンゼルスの学校関係者らが全校休校という決定を下したのは過剰反応だったのではないかという見方を示した。(c)AFP/Jocelyne ZABLIT