■広島を警戒も勝利に自信

 リーベルの指揮官で、小柄な体格から母国では「人形」の愛称で親しまれるマルセロ・ガジャルド(Marcelo Gallardo)監督は、「広島はいいサッカーをしている。ここぞというときにはリスクを冒し、攻めに出てゴールを決める力を持っている」と話した。

「とはいえ、われわれも賢く、強度の高いプレーを目指すつもりだ。頭を使いながらいいプレスをかけられれば、われわれが優位に立てるだろう」

 大会全体で見れば、欧州王者のFCバルセロナ(FC Barcelona)が3度目のクラブW杯制覇に圧倒的に近いことに変わりはない。しかしガジャルド監督も先日、バルセロナのエースであるリオネル・メッシ(Lionel Messi)から、「頭のいい監督」という輝かしい賛辞を受けている。

 そのことについて、ガジャルド監督は照れを見せながら、「世界最高の選手から、そんな素敵な褒め言葉をもらえてうれしいよ。しかし、その言葉はいずれじっくりかみしめるとして、今は、素晴らしい日本のチームと対戦する明日の試合に集中しなければならない」と話した。

 2000年を皮切りに、中断をはさんで開催されているクラブW杯へ、アルゼンチン勢は過去にボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)、エストゥディアンテス(Estudiantes)、サン・ロレンソ(San Lorenzo)の3クラブが出場しているが、いずれも準優勝。前回までの11大会のうち、7大会は欧州のクラブが制している。

 今季限りでメキシコのモンテレイ(CF Monterrey)へ移籍することが決まっており、リーベルでの有終の美を飾りたいカルロス・サンチェス(Carlos Sanchez)は、「僕たちには、最高の1年を優勝で締めくくり、歴史を作るチャンスがある。こうして日本へ来られたのは特別なこと。こんなチャンス、もう二度とやってこないかもしれないからね」と話した。

 この試合の勝者が、20日に横浜で行われる決勝で、バルセロナとアジア王者の広州恒大(Guangzhou Evergrande、中国)の勝者と対戦する。(c)AFP/Pablo MELIAN