【12月15日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)に5年間拘束された後、捕虜交換の形で解放された米陸軍のボウ・バーグダール(Bowe Bergdahl)軍曹(29)が、脱走の罪で軍法会議にかけられることになった。米陸軍が14日、明らかにした。

 2009年6月、バーグダール軍曹はアフガニスタン東部の前哨基地を脱走した。その直後に捕らわれの身となり、2014年5月に解放された。解放の条件が、キューバ・グアンタナモ(Guantanamo)の米海軍基地に拘束されていたタリバンの容疑者5人との捕虜交換だったため物議を醸した。

 バーグダール軍曹の元同僚の一部は、脱走中の捜索任務に就いた兵士数人の死に責任があるとして、同軍曹を非難している。

 軍事法廷にかけられるかどうかが決まるまでの間、バーグダール軍曹は米テキサス(Texas)州で現役兵としてデスクワークに就いていた。

 バーグダール軍曹についての映画の製作を希望しているハリウッド(Hollywood)の脚本家マーク・ボール(Mark Boal)氏との電話で、同軍曹は拘束中の恐怖と脱走した理由について語った。その電話の会話の抜粋が、米人気ポッドキャスト「Serial」で公開された。

 その中で同軍曹は、自分は映画「ボーン(Bourne)」シリーズでマット・デイモン(Matt Damon)演じる米中央情報局(CIA)のスパイ、ジェイソン・ボーン(Jason Bourne)のように有能だと証明するために脱走したのだと語った。