【12月10日 AFP】先月13日に発生し、130人が死亡した同時襲撃事件から約1か月が経過したフランス・パリ(Paris)で9日、米歌手のマドンナ(Madonna)がコンサートを行い、「私たちは恐怖に屈しない」と訴えた。

 マドンナは「4週間ほど前に起きたことについて今も考える」と心情を吐露。20歳の時にパリを訪れて音楽の道に進むことを決めたことにも触れつつ、「私たちの心は一つ」「愛の力は力への愛よりも強い」などと語った。

 市内にある屋内競技場「ベルシー・アリーナ(Bercy Arena)」の壇上に立ったマドンナは、フランス国旗を身にまとってフランス国歌「ラ・マルセイエーズ(La Marseillaise)」を斉唱し、観客に起立を求めた。

 また、マドンナはその後、事件を悼む人々が集まるパリ中心部のレピュブリック広場(Place de la Republique)に移動し、少数の聴衆を前に数曲を披露。

 同広場での即興のコンサートに居合わせた人によると、ダウンジャケットを羽織り毛皮のフードをかぶったマドンナは、ギタリストのモンテ・ピットマン(Monte Pittman)とともに、「ライク・ア・プレイヤー(Like a Prayer)」や「ゴーストタウン(Ghosttown)」といった自身のヒット曲のほか、ジョン・レノン(John Lennon)の「イマジン(Imagine)」などを歌ったという。(c)AFP