【12月10日 AFP】排ガス不正スキャンダルの渦中にあるドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は9日、二酸化炭素(CO2)の排出量についての不正があった疑いが出ていたガソリン車のうち、ほぼ全てのモデルで不正がなかったことが分かったと発表した。

 フォルクスワーゲンは9月、ディーゼルエンジン車に窒素酸化物(NOx)排出量試験を不正に通過できるソフトウエアを搭載していたことを認め、同社史上最大の危機に陥った。さらに11月には、ディーゼル車のみならず、ガソリン車のCO2排出量についても「不整合性」が発見されたと発表していた。捜査当局では、これら2つの問題を個別の問題として扱っている。

 だが、フォルクスワーゲンは9日の声明で「広範な内部調査と測定検査を経て、該当モデルほぼ全てが、当初測定されたCO2排出量と一致していたことが明らかになった」「つまり、これら車種はいかなる制限もなく市場販売できる。現在生産中の車の燃料消費の数字が違法に改ざんされているとの疑惑は確認されなかった」と発表した。

 同社は当初、影響のある車の数を80万台としていたが、調査の結果、実際には3万6000台であったことが分かったという。(c)AFP/John Doeby Simon MORGAN