【12月7日 AFP】フランス・パリ(Paris)近郊にあるモスク(イスラム教礼拝所)の閉鎖を受けて当局が実施した強制捜査で、カラシニコフ(Kalashnikov)自動小銃用の弾薬やイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の宣伝ビデオが押収された。仏当局が6日、明らかにした。

 パリの東約30キロのラニ-シュルマルヌ(Lagny-sur-Marne)にあるこのモスクは2日、警察の大規模捜索を受けて閉鎖された。イスラム伝統主義の一派であるサラフィー主義と関連付けられている同モスクは、先月13日に起きたパリ同時テロ事件以降に閉鎖された3か所目のモスクとなった。

 セーヌエマルヌ(Seine-et-Marne)県の知事は6日、モスク閉鎖に関連する強制捜査で、7.62ミリのカラシニコフ用弾薬とISの宣伝ビデオが複数本押収されたと語った。強制捜査が行われた場所は明らかにされていない。

 ベルナール・カズヌーブ(Bernard Cazeneuve)内相はこれに先立ち、モスクの指導者らの自宅から拳銃やイスラム過激派関連の文書が押収されたと発表していた。

 今回の捜査により、「過激化した個人」に対する22件の渡航禁止令と9件の自宅軟禁令が出された。また、セーヌエマルヌ県当局によると、無許可で運営されていた「マドラサ(イスラム神学校)」から、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のシリア武装組織「アルヌスラ戦線(Al-Nusra Front)」に関連した「ジハード(聖戦)の殉教者を称賛する」録音も見つかったという。(c)AFP