【12月5日 AFP】ジブチのマハムド・アリ・ユスフ(Mahmoud Ali Yussef)外相は4日、同国に中国海軍初の軍事拠点が建設されることを明らかにした。これにより、中国は国際安全保障の面で存在感をさらに増すとみられる。

 ジブチは、「アフリカの角(Horn of Africa)」と呼ばれるアフリカ北東部で戦略上重要な場所とみられており、既に米軍やフランス軍、日本の自衛隊の拠点がある。

 南アフリカのヨハネスブルク(Johannesburg)で開幕したアフリカの首脳らが出席した会議でユスフ外相はAFPの取材に対し、「交渉は終了し、中国の海軍基地がジブチに建設されることになった」とし、さらに、「基地建設は海賊対策のためだ…とりわけ、世界中の国々にとっても非常に重要な(ジブチ沖の)海峡を通過する中国の船舶の安全を確保するためだ」と述べた。

 またユスフ外相は「ここ数年はソマリアが不安定で、この地域は海賊やテロリストにとって避難場所となってきた」と語った。

 今年5月、ジブチのイスマイル・オマル・ゲレ(Ismail Omar Guelleh)大統領はAFPの取材に対して、軍事基地建設について中国と話し合いを進めていることを明らかにしていた。

 ゲレ大統領は、ヨハネスブルクでの首脳会議で中国の習近平(Xi Jinping)国家主席と会談した。中国はその首脳会議で、アフリカに対する支援や融資として600億ドル(約7兆4000億円)の拠出を発表している。(c)AFP