【12月5日 AFP】スペインサッカー連盟(RFEF)は4日、スペイン国王杯(Copa del Rey 2015-16)のカディス(Cadiz CF)戦で出場資格の無い選手を出場させたレアル・マドリード(Real Madrid)に失格処分を科すと発表した。

 2日に行われた国王杯4回戦の第1戦で3-1と勝利したレアルだったが、出場資格のないデニス・チェリシェフ(Denis Cheryshev)が先発し、さらに先制点を挙げていた。チェリシェフは、昨季レンタル移籍先のビジャレアル(Villarreal CF)で3枚の警告を受けて1試合の出場停止処分が科されていたため、出場不可となっていた。

 RFEFの競技委員会の審査員は、「チェリシェフにはプレーする資格は無かった。(レアル・)マドリードは試合の権利を失うため、試合結果はカディスの望むようになる」と判断について語った。

 またレアルは罰金6001ユーロ(約80万円)を科されていおり、上訴期間は10日間となっている。

 声明でレアルは、チェリシェフ自身が出場停止を知らされていなかったとし、処分はその効力を生じない可能性もあると述べた。

「競技委員会の審査員は、チェリシェフへの出場停止処分が選手個人へ通告されていなかったことが認定した。レアル・マドリードは、出場停止処分が効力を生じる唯一の方法である、スペインサッカー連盟からチェリシェフへ出場停止の個人的な通達が無かったことを確認した。レアル・マドリードはわれわれの意見を主張し、最終的な決定がクラブに有利なものになるよう、適切な行動を取っていく」

 レアルのフロレンティノ・ペレス(Florentino Perez)会長は3日、会見を開き、クラブに「過失は無く」、失格とされるべきでは無いと語っていた。

 ペレス会長は、RFEFが今年7月に発送していた新シーズンで処分を受ける恐れのある選手のリストをレアルは受け取っていないとし、「連盟もビジャレアルも誰も、クラブや選手(チェリシェフ)に何も伝えることをしなかった。違う選手を出場させることは不可能だった」とコメントしていた。

 またペレス会長はクラブ側の大会規則の解釈によれば、以前の警告処分は4回戦を前に無効になるはずだと反論している。

 (c)AFP