グアンタナモに13年間収容のイエメン人男性、人違いと判明
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【12月3日 AFP】米国防総省はこのほど、キューバにあるグアンタナモ(Guantanamo)米海軍基地の施設にテロ容疑者として2002年から収容されているイエメン人男性(37)について、人違いだったと認めた。名前の混同が原因だという。
2001年の9.11米同時多発テロ後に開設されたグアンタナモの収容施設をめぐっては、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が任期中の閉鎖を約束しているが、手続きは難航しており、同施設には依然107人が収容されている。
人違いと分かったのは、収容者番号YM-434のムスタファ・アブドカウィ・アジズ・シャミリ(Mustafa Abd-al-Qawi Abd-al-Aziz al-Shamiri)容疑者として法的書類に記載されていた人物。米当局が関与したとみていた複数の犯行に、実際には関与していなかったという。
当局は、この収容者について「イスラム過激派の戦闘地域」で戦闘に従事していたとの見方は変えていないものの、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の世話役か訓練担当者だとしてきたこれまでの主張は間違いだったと認めた。
先月30日に公開された米軍文書には「これらの活動に従事していたのは、名前や別名がYM-434とよく似ているが別の有名な過激派戦闘員だったと、今は判断している」と記されている。
同文書はその上で、「断片的な報告」によればこの収容者は1995年にボスニアで戦闘に関与していたと指摘。また、本人が捜査官らに対し、1996年にイエメン内戦に参加したことや、2000~01年にアフガニスタンで当時のタリバン(Taliban)政権のために戦ったと供述したとしている。(c)AFP/Thomas WATKINS