【12月2日 AFP】(一部更新)トルコの最大都市イスタンブール(Istanbul)の地下鉄の駅近くで1日、爆弾が爆発し、最大で6人が負傷、夕方のラッシュアワーだった周囲はパニックに陥った。

 大きな爆発に見舞われたのは、同市バイランパシャ(Bayrampasa)区にある地下鉄の駅に近い高架道。同区長と国営アナトリア(Anatolia)通信は、爆発の原因は爆弾だったとしている。

 同区長は地元テレビ局Aハベル(A Haber)に対し、「陸橋の柵の上に置かれたパイプ爆弾が爆発し、市民5人が負傷した」と述べた。また通信社ドーガン(Dogan)も治安筋の話として、手製の爆弾が原因だったとみられると報じている。

 一方で、この爆発の原因は変圧器に関係していた可能性があり、負傷者数は6人だったという情報も出ている。地元自治体によると、イスタンブールの地下鉄はいったん全線が運転を見合わせたが、一部メディアは運転が再開したと報じている。

 アナトリア通信は、爆弾の標的について、爆発によって損傷した警察のバスだった可能性があるとみて当局が調べを進めていると報じた。また、イスタンブール県のバーシップ・シャーヒン(Vasip Sahin)知事の話として、「爆発原因は不明。あらゆる可能性を調べている」と報道。同知事は、負傷者数は1人だけだったとしている。

 トルコでは10月10日、首都アンカラ(Ankara)で行われていた平和集会で自爆攻撃が2件立て続けに発生して103人が死亡するという同国近代史上最悪の事件が発生して以来、厳戒態勢が敷かれている。

 過去数週間には、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の戦闘員とみられる数人の身柄を拘束。当局は、これらの人物らがアンカラでの攻撃を計画していたと説明している。

 また先月13日、フランス・パリ(Paris)で発生した同時テロでは130人が犠牲になり、ISが犯行声明を出している。その事件からも、イスタンブールが同様の襲撃を受ける恐れがあるという懸念が生じている。(c)AFP/Dilay GUNDOGAN