ロシアで脱走兵拘束、森での逃亡生活10年
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【12月1日 AFP】ロシア東部の森の中で、10年以上も逃亡生活を送っていた軍からの脱走兵が警察に身柄を拘束された。脱走兵は、家族にさえ居場所を知らせていなかったという。地方当局が11月30日、明らかにした。
警察によると、南部の都市タガンログ(Taganrog)出身の脱走兵(33)は、2003年に入隊した後、カムチャツカ半島(Kamchatka Peninsula)に配属。入隊から約1年後に姿をくらませたという。身元については公表されていない。
内務省の地方当局は声明を発表し、男が脱走後もカムチャツカ半島にとどまり、森林に隠れていたことを明らかにしている。声明によると、当時発見された別の遺体を家族が脱走兵のものと誤って特定したことから、捜索も数か月で打ち切られていた。
国営タス通信(TASS)によると、家族は、この別人の遺体の埋葬までしていたという。また、男が「家族の問題」が原因で脱走した可能性があると地方当局の話として報じている。
脱走兵は、カムチャツカ州の州都ペトロパブロフスクカムチャツキー(Petropavlovsk-Kamchatsky)郊外に古い建設資材を使って家を建て、養豚所の手伝いやくず回収などで生計を立てていたという。
ロシアの法律では、脱走の罪で有罪となった兵士は、最長7年の禁錮刑が言い渡される可能性がある。(c)AFP