世界各地で温暖化対策求めるデモ、パリでは衝突も
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【11月30日 AFP】フランス・パリ(Paris)での国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)第21回締約国会議(COP21)の開幕を翌日に控えた29日、地球温暖化抑制に向けた同会議での歴史的合意を求めるデモが世界各地で繰り広げられ、合計で数十万人が参加した。だがパリでは、極左活動家と警官隊の衝突も発生し、「ピープルパワー」の顕示による草の根運動を目指すデモに影を落とした。
パリでは、今月13日に130人が死亡した同時多発テロの現場近くで、数千人が手を取り合い、最大2キロにわたる「人間の鎖」を作った。ただ、同時テロで90人が殺害されたコンサートホール「バタクラン(Bataclan)」の外では、デモ参加者は人間の鎖に100メートルの切れ目を残し、犠牲者への敬意を表した。
同市の街頭には緊張が漂っており、当局は治安上の懸念を理由に2つの気候変動関係デモを中止させた。レピュブリック広場(Place de la Republique)では、行進の代わりとして、数千足の靴が活動家らによって並べられた。主催者によると靴の重さは総計4トンを超えるという。中には、潘基文(バン・キムン、Ban Ki-moon)国連事務総長が残したランニングシューズや、ローマ・カトリック教会のフランシスコ(Francis)法王が自身の代理として送った靴も含まれていた。
だが29日午後遅くには、デモ現場に入り込んだ反資本主義の過激派活動家グループと警察の機動隊との衝突が発生し、200人以上が身柄を拘束された。警察側は催涙ガスを使用。活動家側は、テロ事件後に敷かれた厳戒態勢に言及して「非常事態、警察国家」などと叫びながら、瓶などを投げつけた。
30日の会議の公式開会式には、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領、習近平(Xi Jinping)中国国家主席、ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)・インド首相、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領らをはじめ、およそ150人の国家元首が出席する予定。
デモ主催団体のひとつである国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)の推定によると、175か国で行われたデモに計32万5000人以上が参加した。(c)AFP